伊映画「13歳の夏に僕は生まれた」を観ました。
オープニングが♪ルビーズ・アームズ by TomWaits で、エンドロールには落ち着いたピアノの音色。どちらも作品を表していて良い。
少年を表現するものが裕福な実業家の家、クルーザー、バイク、そして周囲からの深い愛情で、対する不法移民の兄妹?を表現するものは、ぼろぼろの密航船、腐った果実、一杯の水、収容所、そして誰も信じないこと。
キーワードの「生まれたからには、もう逃げも隠れもできない」というアフリカの言葉に生きていかなくてはいけないという想像を超えた重い叫びが感じられるよう。
純粋、無垢、無邪気な善意が通用しない現実と無力さを知ることが大人の階段を昇るということに通じていくのはやり切れなさ過ぎて、その少年の気持ちをそのまま表しているようなエンディングが秀悦。
唯一この分かり易いようでいて冴えないっていうかダサイ邦題だけは残念。(原題はOnce you’re born)
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