2008/12/21 | 【 地球が静止する日 】 |
「地球が静止する日」を観た。 キアヌ演じる宇宙人クラトゥが地球を救いに来る。その「地球を救う」という意味がどーいうことか後々わかるようになってくる。 冒頭キアヌが遭難して、未知との遭遇あたりはなかなか良かったのだけれど、巨人が出てきたあたりで既に失速。 科学者のヘレン(ジェニファー・コネリー)がラストにクラトゥを説得するという大役を担うワケですが、な〜んも意味ある説得をしていないにもかかわらず、クラトゥがあっさりと気を変えてしまう展開には はっ???説得力無くこれが最大のマイナス。 環境破壊がテーマなのに継母と子供の親子愛やらりアメリカ政府の身勝手さを盛り込んだのがあまり活かされていなかったような。子役はウィル・スミスの実息ということで可愛いビジュアルとは反対の自己中な役柄で今回は損な役回りだったような。壮大な予告編以上のものはなかった。 |
2008/12/4 | 【 その土曜日、7時58分 】 |
「その土曜日、7時58分」を観た。 数ヵ月前に観て良かった「12人の怒れる男」の監督(シドニー・ルメット)だというし、フィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホーク出演というので期待大。 失敗するハズのなかった宝石強盗計画が、偶然の悲劇が重なってやがて浮かび上がる兄弟・父息子の確執をえぐり出していく。 原題は「before the devil knows you're dead(お前が死んだのを悪魔が知る前に)」でなんとも強烈。邦題の「その土曜日、7時58分」とはまさにその事件の時間。一見不思議なタイトルだけれど相当考えたものだと思う。 過去をカットバックさせるのは「十二人の怒れる男」にもあったのでこの監督の特徴かもしれない。「強盗当日」「強盗3日前」「強盗4日前」と時間軸をずらし、徐々に明らかにしていく手法はさすが。 サスペンスであり、人が落ちていくとはこういうことかと人間の弱さを見事にえぐり出したずっしり重い作品だった。 |
2008/11/29 | 【 東南角部屋二階の女 】 |
「東南角部屋二階の女」を観た。 主人公は死んだ父親の借金を背負い、古アパートが建つ祖父の土地を売ろうとしている若者(西島秀俊)で、主人公も住むそのアパートに成り行きで若者2人が転がり込んでいく。 いとも簡単に会社を辞めてしまう若者像は職のないこの不景気にはあまりに現実味がなく余計な心配をしたくなる。あくまでも描くのは「なんとかなるさっ」というばかりのふわふわした自由な若者像。 対して香川京子、高橋昌也、塩見三省のベテラン勢が生きざまを通して人生の重みのようなものを教えてくれる。 この映画の本当の主人公は古アパートの持ち主の藤子さん(香川京子)。楚々として品があって若く美しいので、相手役?の台詞のない高橋昌也とはバランス的にどうかな・・・。どちらかというと外野から支える塩見三省とのツーショットの方が断然ナチュラルな気もする。 特に何が起こるというわけでもなく、若者達が年配者の心の内に触れることで何か気持ちが少しずつ上向いていく様子を淡々と描いていた。 |
2008/11/23 | 【 闇の子供たち 】 |
「闇の子供たち」を観た。 梁石日(ヤン・ソギル)原作は既読済み。読み進めるのが苦痛な程に原作に描かれる内容があまりにショッキングで救いがない。 映画では主人公がNGOの女性から男性の新聞記者になり、主人公自身の闇を付け加えているのが大きな違い。 原作のあのどうしようもない凄惨な状況下の子供たちを映像で見るのは拷問のような苦しかと思いきや、子役への精神的配慮・圧力ある中での命がけの撮影etcということで、予想したものよりかなり抑えられた作品になっていた。 臓器移植についてはフィクションということながら、決して起きてはならないこととして一石を投じている。 子供たちを移送するブローカーの男が幼い時に虐待された被害者でもあったと描くことで、悲劇が繰り返されている闇の根深さを物語っていた。 |
2008/11/8 | 【 トウキョウソナタ 】 |
第61回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で、審査員賞を受賞した「トウキョウソナタ」を観た。 |
2008/11/7 | 【 レッド・クリフ Part1 】 |
ジョン・ウー監督がなななんとアジア映画史上最大規模の製作費100億円でかの三国志の「赤壁の戦い」を映画化した「レッド・クリフ
Part1」を観た。 往年の三国志ファンに申し訳ないながら三国志に興味を持ったのは実はごくごく最近。実はさくら剛の前著2冊にモウレツにはまり当然のように新書を手にして出会ったのが「三国志男」。さくら剛の三国志熱にこちらまで影響されたというワケです。 三国志を知って読んだら本の面白さも100倍かと、映画鑑賞前に「ひとめで分かる三国志」などで予習をしようと思っても登場人物が多くなかなか整理できない・・・。が・・・この映画は三国志を知らなくても全然大丈夫でした。 中・香・台・日・モンゴルの大スターを結集しているだけに、スクリーン映えのする旬なアジア俳優が各登場人物の魅力と相乗効果で楽しめる。静と動の対比も申し分なく映像美は良かった。 が、豪傑たちの戦いぶりをカッコ良く描くにしても、ワイヤーアクションで空中回転などあまりに超人的になったのは行き過ぎかも。 今回はpart1ということで三国志初心者に優しい導入編という意味合いもあり、やはり期待されるのは「赤壁の戦い」の最大の見どころのPart2。来年を楽しみに待ちましょう。 |
2008/10/28 | 【 P.S.アイラブユー 】 |
「P.S.アイラブユー」を観た。 いきなりの夫婦喧嘩のシーンから始まった。ヒロインが一方的にプンプン文句あれこれで性格的にきっつそ〜ってのが冒頭で伝わってくる。 これに反して旦那役のジェリー演じたジェラルド・バトラーが、エンターティナーだしユーモアあふれて優しいし何より奥様にぞっこんだしぃ・・・「300」でローマ帝国を背負ったたくましさ健在だし 非の打ちどころがなくアイルランド男の魅力全開。 ジェリーの故郷のアイルランドでの二人の出会いのシーンは、こーいう風に恋が始まるってのが伝わってきてなかなかなんだけど、やはり冒頭のシーンを既に観ているだけになんだかねぇ。なんかヒロインが口うるさく旦那をなじりまくるようになっても愛されていたことに結び付かない。良い妻といえなかったことが呵責となって死後立ち直るのに苦悩したってのを描きたかったのかな?でもヒロインがどんなに悲しくつらかったとしても、この映画はよっぽど恵まれているパターン。それが本物の愛かどうかはともかく、フツウは次の出会いとかそんな簡単にあるもんじゃないでしょ。 後半どーにもならなくなったヒロインに母親が言った「一人で歩いていかなきゃいけないけど一人なのはあなただけじゃない」みたいな台詞だけは思い切りストライク。 ヒロインの衣装は今年の流行らしいチェックを意識したもので素敵だった。 |
2008/10/26 | 【 靖国YASUKUNI 】 |
上映中止騒動で話題になった「靖国YASUKUNI」を観た。 あの騒動が注目を集めることになったせいか観客が多かったような。つい数ヶ月前に靖国神社に行った時に、襟を正した参拝者の様子に特別な場所ということを意識せざるおえなかったことを思い出した。 冒頭で8月15日という特別な日にここに参拝する方々を映し出す。それぞれの深い英霊への想いと対照的に、これに反する「靖国反対」の人々の想いも描かれる。ここらへんは双方を描くことでドキュメンタリーとして成り立っていると思われる。 靖国反対の日本人学生が中国人と間違われて「中国へ帰れ」callに遭うシーンはものすごい緊迫感。これに立ち会った監督の複雑な気持ちもわかるし、監督が特に反日のスタンスではなかったにしろ、やはり問題はやはり敗戦まで神社境内の鍛錬所で作られていた“靖国刀”の製作を再現する現役最後の刀匠・刈谷直治の映像。おそらく善意でインタビューに応じた刀匠がシンプルな質問等にもほとんど何も答えないながら、このシーンと交錯される‘100人切り’などの映像はいくらなんでも意図的としか思えず刀匠がなんか気の毒。 この刀匠以外にも出演許諾で解決していない方もいるとか・・・加えてこれに文化庁からの資金援助があったとか・・・物議には事欠かない。異例の問題作なのは間違いないみたい。 |
2008/10/25 | 【 イーグル・アイ 】 |
「イーグル・アイ」を観た。 監督がスピルバーグじゃないのに、やたら「スピルバーグ」の名前が推されているのは、もともと12年前にスピルバーグが思いついたものが原案だかららしい。主演はこれまたスピルバーグの映画(トランスフォーマー・インディ・ジョーンズ4)で馴染みのシャイアー・ラブーフとは・・・。だったら監督やれば良いのに・・・。 たった3日間の出来事を目まぐるしく場所を移動させながらスリリングに描く。計算しつくされたカーチェイスが一番の見どころかも。カークラッシュや爆発は驚いたことにCGを使わず本物を使っているとかで見応えある映像。でもでも正直言ってスピード感ありすぎてもうどれがどれやら・・・。観ている側には優しくない(-_-;)。 謎の声の正体から何気に描くのは「アメリカの傲慢」だったりするのは12年前ならまだしも、ここんとこそれ系が多いからなんとなく新鮮さがない。それにラストあれはないでしょう。盛り込み過ぎなのよね。こーいう映画に恋愛要素は不要。 |
2008/10/24 | 【 イースタン・プロミス 】 |
「イースタン・プロミス」を観た。 久し振りにエンドロールが終わって場内が明るくなっても直ぐには席を立てない重圧感のある映画を見た。 タイトルの「イースタン・プロミス」とは、「英国における東欧組織による人身売買契約のことを指す」とのこと。 ロンドンの闇で移民としてやってきたロシア人の哀しさが溢れている。このフィルム・ノワールの雰囲気にぴったりなのがアカデミー賞で主演男優賞ノミネートのヴィゴ・モーテセン(ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルン役)演じるニコライ。クローネンバーグ監督とのコンビでは前作の「ヒストリー・オブ・バイオレンス」とリンクするような何やら秘密めいた男を演じている。ビシッと着こなしたスーツ姿・かすれたロシア訛り英語・coolで冷静沈着な行動・感情を抑えたストイックな表情・チラリとのぞかせる優しさetc・・・この魅力に完全にノックアウトされた。 このニコライの味がボスの息子(ヴァンサン・カッセル)のコンプレックスの裏返しのような傲慢さと頼りなさが対比となって描かれる。 マフィア映画というと何といっても思い浮かぶのが大好きな「ゴット・ファーザー」。マフィアのボスの家族愛とか手下への容赦ない無慈悲とかは共通しているのものなのね。どーいう過程であの一見温厚な料理店の店主がマフィアのボスとなり得たのかを この映画もそこまでひっくるめた続編があるなら、ロシア版「ゴット・ファーザー」とした大作にもなり得るのかも。まだまだこの映画で描ききれなかった歴史を知りたくなった。 話題になっているサウナでの素裸vsナイフの格闘シーンも迫力いっぱいで痺れる〜。そーいえば銃じゃなくナイフを使っているのも生々しさを高めているのかも。 生まれたての‘ぬるぬるの赤ちゃん’映像も含めてこの映画は血にむせかえるような直視に耐えがたいシーンが多いので、18R指定とクローネンバーグ監督色満載というこを覚悟して是非ご覧下さい。 |
2008/10/17 | 【 歩いても歩いても 】 |
「歩いても歩いても」を観た。懐かしい夏の匂い満載のシーンも秀悦。 |
2008/10/7 | 【 純喫茶磯辺 】 |
「純喫茶磯辺」を見た。 今どき横文字のカフェ時代にセンスない「純喫茶」だもんね。ミラーボールにテレビゲーム用のテーブル。なんだか何から何までベタでイケテないのが懐かしい感じ。 この「純喫茶磯辺」を舞台にイマイチだる〜い人々の日常を描く。 やる気なしのテキトーなダメ親父にイライラする女子高生の娘の仏頂面にめちゃくちゃ共感。仲里依紗という女優はこれまで知らなかったのだけれど反面教師というのかしっかり者のようでいてまだ世間知らずの高校生の危うさやもどかしい感情を上手く出していたなぁ。 これに絡む‘もっこ’なるキーパーソンを演じた麻生久美子の同姓には圧倒的に嫌われる微妙なかげんもなかなか上手い。同性だからこそ分かるうさんくさい相手を嗅ぎ分ける臭覚の描き方も絶妙。 恐ろしく低予算ながら人情の機敏さがうまく出ていてなんか切なくてあったかい映画だった。 廃れる一方の秋田の商店街とは明らかに違う街並みが気になった。典型的な東京の私鉄沿線駅前の商店街。エンドロールで確認するとロケの商店街「和泉多摩川」らしい。小田急+南武線で何度か利用した「登戸」のお隣?へぇっ こんな商店街にこんなお店があったらそれなりに需要があるのもなんとな〜く納得。 |
2008/10/4 | 【 崖の上のポニョ 】 |
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「崖の上のポニョ」観た。 |
2008/10/3 | 【 百万円と苦虫女 】 |
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「百万円と苦虫女」を観た。 「資格なし 特技なし 友達なし 前科あり」の主人公が、100万円を目安として自分を知っている人間がいない知らない土地への逃避行に出る。不器用に流れのままなんとなく生きている主人公のとほほさと頼りなさがとてもリアルに描かれていた。 予告編で観た感触では、もっとあちこちの風物詩を楽しめながら日本縦断するくらいのロードムービーかと思っていたのだけれど海→山→地方都市の3箇所だけだったのはちょっと肩透かし。 主人公の蒼井優と関わり合う桃農家のピエール瀧も恋人役の大学生の森山未来も共に生き下手というか根は良いんだろうけど感情表現が苦手というのが共通していてなんか身近。 100万という目安はあるにしてもなんとなく人間関係がややこしくなっての移動というのは「百万円貯まったら、この家を出て行きます」の当初のスタートと同じく逃げの延長。その主人公と重なるように学校でいじめにあっている弟の姿が映し出される。その弟からの1歩踏み出した手紙を読んだ主人公が、それまでの自分を振り返り100万貯まる前ながら、逃げの旅ではなく次のステップを踏み出そうとする。この時の力強い足取りとさばさばした表情が良い。ポジティブに姉弟の成長をさりげなく描いている。 |
2008/9/24 | 【 セックス・アンド・ザ・シティ 】 |
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「セックス・アンド・ザ・シティ」を観た。 ジャパン・プレミアムは女優やモデルを集めてハデハデに行われたらしく、先行上映ではドレスにクラッチバックで決めキメの女性が多かったという。都心の映画館は平日にかかわずほぼ9割9分がた女性でいっぱいだった。 ドラマSATCファンは評価が極端に二分されているらしい。私はドラマ未見なので何が女性に受けるのか全く予備知識なしで鑑賞。 「女性がふたつのLを求めてNYにやってくる。肩書きの‘LABEL’と愛‘LOVE’」という冒頭で始まった。 肩書きLABELに関しては既に手に入れた4人の贅沢好きで派手好きで買い物好きの女性のセレブな日常を基盤にした愛と友情の話だった。こここれが とーっても薄っぺらい。 この仲良し4人の年齢は40〜50歳という設定だったのだけれど、ヒロインの彼も含めてとにかく行動が大人とは思えない。 主演のキャシー演じるサラ・ジェシカ・パーカーはセレブを鼻に掛ける嫌な性格ではないし、ブランドに囲まれ好き奔放に生きているというのが女性に支持されているのかもしれないけれど、「指輪よりクローゼット」を語りそれをスンナリ叶える彼氏にゲンナリ。目玉となっている1000着の服もハデなだけで羨ましいとは思えなかった。 唯一アシスタント役のジャニファー・ハドソンのほうが等身大で好感が持てた。 12R指定では甘いくらいでちりばめられたユーモアはやたら下品。 |
2008/9/24 | 【 12人の怒れる男 】 |
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1957年のアメリカ映画をリメイクしたロシア映画「12人の怒れる男」を観た。アカデミー賞外国語映画賞にもノミネート。 チェチェン人少年の継父殺人容疑をめぐる12人の陪審員の審議。体育館を舞台にした密室会話劇。 一部屋の中で、二転三転しながら事件の真相に迫ろうというストーリーは大好きな邦画「キサラギ」と共通している。 12人のおじさん(ビジネスマン・ユダヤ人・芸術家・タスシー運転手・TV会社社長・カフカス出身の医師・芸人・墓地の管理責任者・建築家etc)のそれぞれの人生経験の吐露から現代ロシアの問題点を浮き彫りにしてこれが有罪無罪判断への分岐点となっていく(ミハルコフ監督自身が陪審員の1人として出演)。 今回は最終的な展開はおよそ察しがつくものの160分という長い上映時間が気にならないほどグイグイ引き込まれた。 独房の中の少年・体育館に迷い込んだ鳥の羽ばたき・少年の悲惨な記憶のフラッシュバックを何度も挿入しているのが一種のリズムとなっているのに加えて、ピアノ演奏・ナイフさばきのシーンの挿入が効果的。 日本で2009年から陪審員制度がスタートすることを思うと1人の人間を裁くとはこんなに重い意味を持つということを改めて考えさせられる作品だった。 |
2008/9/21 | 【 シークレット・サンシャイン 】 |
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韓国映画「シークレット・サンシャイン」を観た。 |
2008/9/15 | 【 パコと魔法の絵本 】 |
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「パコと魔法の絵本」を観た。 予告編ではお子様向け?と思わないこともなかったけれどなんせ中島哲也監督だから外せない。 「ゲロゲーロ ゲロゲーロ ガマの王子はわがまま王子」に描かれる絵本の世界は3DのフルCGと実写の合成とかでいまだかつてない斬新なもの。「嫌われ松子の一生」の時のカラフルでポップなビジュアルが更にパワーup。CG映像も慣れてしまって多少のことじゃ驚かなくなりつつあるけれど、圧倒されるほどビックリ。これが中島哲也監督の世界観かぁ。畏れ入りました。 そんなファンタジーな世界での登場人物がなんだか壊れ気味の強烈な曲者キャラで豪華キャストがみんな弾けきって演じている。 思い切りデフォルメしてドロドロ感たぷりの面々の中の少女パコちゃんのな〜んて純な存在感といったら・・・。確かにクソジジイを変えてしまうだけの説得力はあるなぁ。 「先生、涙ってのは、どうやって止めるんだ?」「簡単です。いっぱい泣けば止まります。」などのじーんとさせるシーンやそれぞれのかかえた苦しみも描きながら、だいたい冒頭からしてなんでフラダンス?なんで♪「人間なんて、ララ〜ラ〜ラララ、ラ〜ラ〜」?なんでジュディオング?etcこのある程度の年齢層にキャッチする小ネタが冴えていて気がついたら笑って泣いてまたワラってとフルコースで楽しませてもらった。 |
2008/9/15 | 【 マンデラの名もなき看守 】 |
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「マンデラの名もなき看守」を観た。 な〜んてわかりやすく&地味な邦題なのかしら。原題は「GOODBYE BAFANA」で一瞬分かり難いけれど主人公がコーサ語を覚えるきっかけとなった、まさにマンダラとの架け橋になった親友の名前バファナからきている。 ラストの主人公の台詞がまさに「GOODBYE BAFANA」でなんとも意味深いなぁ。 観たかった最大の理由はマンデラ役がデニス・ヘイスバートだったから。「24」シリーズで一番好きなのがジャック・バウアーでもなくトニー・アルメイダでもなくパーマー大統領演じたデニス・ヘイスバートだった。イメージそのままに知的で気高い人格者ネルソン・マンデラを演じていた。 この映画は邦題にあるように看守が主役。家族を守るための出世と良心との葛藤を経ながらも、マンデラが27年も投獄生活をしてでも貫こうとした信念に導かれていく。「傍観者にはなりたくない。歴史の1コマになりたい」という言葉には重みがある。 看守の妻の「マンデラは最悪のテロリスト」という言葉は当時の白人の一般的な心情を表している。その妻が初めてマンデラの姿を見ることになる開放時のシーンは印象的。 スクリーンを通してでも自分も歴史の1コマに立ち会えたようでと〜っても感動した。 |
2008/9/14 | 【 おくりびと 】 |
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モントリオール映画祭でグランプリ受賞で何かと話題になっている「おくりびと」を観た。
本木雅弘,山崎努両人の仕事ぶりには心を動かされる。是非この人達にお世話になりたいゎと思わずにいられない。笹野高史もすばらしい存在感で「死は門」の台詞はかみしめるほどに良い。笑いあり涙あり・・・。 |
2008/9/7 | 【 ぐるりのこと。 】 |
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「ハッシュ!」から6年振りの橋口亮輔監督の「ぐるりのこと。」を観た。 監督自身が前作の後にうつ病になっていたそうで、その経験で本作が生まれたらしい。うつ病になった妻と支える夫の10年を描く。 しっかり者で「ちゃんとしなくちゃ」型の妻を支える夫(リリ-フランキー)が飄々としてなんだか頼りなさそうなところが面白い。 夫の法廷画家という仕事場である法廷シーンでの、連続幼女誘拐殺人事件・オウム地下鉄サリン事件・音羽幼女殺害事件・池田小児童殺傷事件の重大事件の被告と犯罪被害者の関係者などをはりつめた緊張感でくっきりと描く。 これらの犯罪の関係者や傷ついた人々と同じ月日の中で病んだ妻に加えてバブル時代から崩壊後まで時代を象徴するような不動産屋の兄夫婦も描くという手法が冴えている。 涙と鼻水でボロボロになりながらの妻を受け止める夫を描く雨の日のシーンは演技とは思えず圧巻。 |
2008/9/3 | 【 デトロイト・メタル・シティ 】 |
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若杉公徳のコミック原作の「デトロイト・メタル・シティ」を観た。 オシャレ系ポップミュージシャン‘根岸崇一’と悪魔系デスメタルバンドDMCの‘クラウザーU世’の1人二役を松山ケンイチが見事に演じている。 松山ケンイチの役に入り込む見事さといったら・・・もう半端ない。大分の農家で育った青年が東京でもまれて成長する過程での葛藤も丁寧にそれでいておもしろおかしく描かれていた。 いくつもあるバンド対決に関しての勝ち負けはなんだかよくわからないながら(-_-;)、松山ケンイチが即興でライブパフォーマンスができてしまったというライブシーンの完成度も高く酔えた。 世界制覇を目指すアメリカのブラックメタル界の帝王でDMCに宣戦布告するジャック役をなななんとKISSのベーシストでボーカルも担当していたジーン・シモンズが演じていたことをエンドロールで知ってビックリ・・・。そういえばジャックの歌は貫禄あって圧巻だったゎ。ジーン・シモンズとはねぇ うわぁ得した気分。 無駄なくコンパクトに104分に仕上がっていたのも良かったけれどもっと観たかった感さえ残るほど楽しめた。 映画が終わるなり本屋で原作コミックをまとめ買い。大人買いだゎ。原作で根岸君が毎日家で紅茶を飲みつつ加藤ローサのブログをチェックするというシーンがあるので、ヒロイン役の加藤ローサはこれが関係しての出演になったのかな・・・。DMCのドラムのカミュ(ロバートの秋山竜次)は原作ではやばい台詞だらけのせいか映画では「ブルマ〜」くらいしか台詞がなかったのがなんだか寂しい。 それにしても原作はかな〜り下品なだけによく映画化できたなぁと感心。 |
2008/9/2 | 【 アフタースクール 】 |
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「アフタースクール」を観た。 予告編によると人の良い教師(大泉洋)・裏社会に生きる怪しい探偵(佐々木蔵之介)・爽やか笑顔の会社員(堺雅人)の3人が本当にイイ奴・悪い奴・ヒドイ奴なのかどうかがポイントらしく、先入観をくつがえすストーリー展開を楽しみにしていた。 この3人のキャスティングも良く、ちょっとでも気になったシーンがあったらそれを流さず片隅に留めておくと、後からつながってくるのが面白い。が、所謂「騙される映画」として評判も良く期待が高すぎたせいか 意外にも「えっそーいうことか」 と事実を知った時の驚きや爽快感があまりなかった(-_-;) ヤクザが絡む社長の不正の内容がピンボケで話の全体がイマイチ見えずらいのも残念。 裏社会をみて何でも知ったつもりで自分だけ学校を卒業した気になっている探偵の「中学校の先生なんかに何がわかる 早く卒業しろ」という台詞に対する「学校なんてどーでも良いんだよ。つまんなくしているのは自分自身だ」というラスト近くの教師の台詞が印象的。 構成が良いだけになんだかなんとももったいない感が残った。 |
2008/9/1 | 【 20世紀少年 】 |
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浦沢直樹のコミック原作の「20世紀少年」を観た。 ♪20th
century toy, I wanna be your boy 最近の鼻歌は専らコレ T−REX いいねっ |
2008/8/29 | 【 ダークナイト 】 |
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「ダークナイト」を観た。 米国では興行収入で「タイタニック」に継ぎ上映期間が長く続けば「タイタニック」の記録を塗り替えることも不可能ではないとされる大ヒット作品。 「Dark Night」かと思ったらラスト近くで「Dark Knight」が正解だったと知った・・・。 ヒース・レジャーのあの優しい顔立ちから想像できない口裂けピエロのキモい形相といいゆるぎのない悪魔の所業は徹底していて鬼気迫る役作りは主演のバットマンを食っている。冷酷な悪人なのにお見事というしかない。正義のかたまりのような人間が悪に染まっていく様子も見事に証明してくれちゃうし考えるスキもないほどの存在感に圧倒されっぱなし。今年(2008)1月に若干28歳で亡くなったことが残念でならない。 キーパーソンの検察官デントがいつもコインの裏表で選択していたのが伏せんとなっていて、バットマンのヒーロー映画というよりあらゆるシーンで究極の‘二者択一’(バットマンの素顔or市民の命、2人のうちどちらを助けるか、1人の命or病院の爆破、市民の命or囚人の命etc・・・ )を問う濃い作品だった。 さてみなさんならどちらを選ぶでしょうか?どちらが正しくどちらが間違いかということがないだけにその葛藤たるや・・・まさにコインの裏表。バットマンとジョーカーの関係ともリンクしている。 唯一残念だったのがバットマンの元カノ役のレイチェル(マギー・ギレンホール)で、なんかバットマンへの理解もイマイチだし2人から愛される美味しい役にしては魅力に欠けるような。 あ〜それにしてもヒース・レジャー!!素晴らしい演技をありがとう。ご冥福をお祈りします。 |
2008/8/22 | 【 カンフー・ダンク! 】 |
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「カンフー・ダンク!」を観た。 主演はレンタルで鑑賞した「頭文字D」に出演していたジェイ・チュウ。 とは言ってもあまりピンとこなかったけれど、このジェイ・チュウって実はアジアの天才シンガーソングライターということでミラクルが付くスーパースターらしい。 この作品ではなんか冴えない天然ボケキャラなのがなんか好印象。脇を囲むバスケメンバーがイケメン集合だけに、なんかほっとするキャラってことで・・・(笑) カンフーとバスケの融合ってことで、アクションは大満足。 悪者はこれでもかと分かりやすく描く演出はクスクス笑える範囲ながら、カンフー師匠の荒唐無稽な登場や反則相手に返す反則のえげつさやいつの間にかチェンジしているユニフォームetc・・・やり過ぎ感も(-_-;)。加えてテーマがあまりにもあれもこれも盛り込みし過ぎた感は残った。 主人公を見出すホームレス役をエリック・ツァンが演じていたのがサプライズ。「インファナル」のマフィアのボスとは違った人情を前面に出していて二人のディナーシーンは大好き。 既に続編が決まっているということだけれどよりバスケのルールにより副ったものになっていることに期待。 |
2008/8/20 | 【 ハムナプトラ3呪われた皇帝の秘宝 】 |
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「ハムナプトラ3呪われた皇帝の秘宝」を観た。前2作はTV放映での鑑賞なのでハムナプトラで初めて劇場鑑賞。 今回、どーしても連想して比べてしまったのが「インディー・ジョーンズ4」。「ハムナプトラ3」と「インディ4」って登場人物が入れ替わっても違和感ないんじゃないのぉ?両親と息子という設定も同じだしぃ。「インディー4」のラストにがっかりした分、ハムナプトラの方がまだ良かったかも。 オリンピックでタイムリーな中国が舞台ということで、ジェット・リーやミッシェル・ヨーがキャスティングされていた。こーいうおふざけギャグの要素がある映画でまさかこの2人を観ることになるとはなんか複雑・・・。 まぁ細かいところをつっこむんでも意味がないかもしれないけれど特に気になったのが英語と中国語の使い分け。母娘の会話や奴隷のミイラを甦えらせる言葉に英語は変。 雪男やら七変化する皇帝の演出はなんでもアリという感じで過剰だったような・・・。でもまぁこーいう系はハリウッド大作らしいスケールのアクションを楽しむものなので、観終わって特に何も残らなくても こんなものでしょう。 |
2008/8/8 | 【 ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌 】 |
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昨年の「ゲゲゲの鬼太郎」から1年経って、2作目「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」を観た。 前回の最大の不満は後半からSFアクションになった点だったけれど、今回も怨霊の塊がまるでトランスフォーマーにでも出てきてもおかしくないような‘がい骨ロボット’になってしまったのにはがっかり。 ‘ウロコ’の描き方もぬるい。もっとキモク背筋がざわぁ〜っとするくらいじゃなきゃ。それでも‘濡れ女’の恨みを軸にしたストーリー展開は良かった。演じた寺島しのぶはイメージ的にもピッタリで‘蛇骨女’は佐野史郎だと気づかないほどで感心した反面、大御所緒方拳の‘ぬらりひょん’のインパクトがなかったような。 本木克英監督は前作と同じなので、前作カラーと似たようになったのは仕方ないことかもしれないけれど、3作目はこのオリジナルメンバーのキャステングはそのままに、もっとおどろおどろしく描いて欲しい。 |
2008/8/1 | 【 ブレス 】 |
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キム・ギドク監督の「ブレス」を観た。 自殺未遂を繰り返す死刑囚と孤独な主婦の愛。キム・ギドク色満載で、今回も最小限の説明と台詞が良い。 なんでもかんでも台詞で説明しがちな映画とは対極。このそぎ落とし感と奇想天外な発想が今回も描き出される。鬼才といわれるが本当にこの監督の作品は今回も例にもれず先が読めない。 死刑囚はどんな理由で家族を殺しこうなったのかの背景は語られることがなかったけれど端正な顔立ちはどっかで見覚えある・・・と思ったら「呉清源/極みの棋譜」のチャン・チェン。台湾のチャン・チャンが日本語の次は韓国語まで話す・・・?かと思いきや一切の台詞はなかった。 一方の主婦ヨンはとても美人とはいえない女優(チア)を採用したのが功を奏している。夫の前では寡黙で表情も暗いだけに刑務所でのギャップに笑わせてくれる。♪ぼん ぼん ぼん 春がきた♪には口ぽか〜ん。その刑務所での展開には驚くが、それを見守る看守役がキム・ギドク自身だというのにも驚いた。やはりキム・ギドクの映画はただものじゃない。 |
2008/7/31 | 【 P2 】 |
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「P2」を観た。 タイトルのP2とは「地下2階の駐車場」。 美人の主人公が白いドレス姿で、ストーカーから逃げ惑う。 ビルの地下駐車場で正門が閉鎖され、電灯が消え、携帯も通じないって大都会の死角。実際にあったフランスでの事件を元に考えられたというから そう日常にかけ離れたのもでないことがコワい。 いつも何気なく利用している駐車場って確かに人気がないと不気味。そーいえば横浜在住時に長後駅付近の日中でも薄暗い駐車場をドキドキしながら利用していたことを思い出した。 本来ホラー系の心臓バクバク映画は苦手なので、この作品のギャーギャーキャーキャーのヒロインの叫び声と、来るぞ来るぞと思わせる効果音に結構びびった。 血しぶきもありで こーいうの苦手(-_-;)。 |
2008/7/28 | 【 ハプニング 】 |
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「ハプニング」を観た。 あの「シックス・センス」のナイト・シャラマン監督ということで期待したのだけれど、よくよく振り返るとシャラマン監督の作品で満足したのは「シックス・センス」だけで、その後の「アンブレイカブル」「サイン」「ヴィレッジ」と軒並み外しているような(-_-;)。(レディ・イン・ザ・ウォーターは未見) 今回もなんかがっかり。この異常現象は何だったのか が さらりと根拠なく予測として述べられるだけ。何故東海岸に限定されたのか 何故大人数から被害にあうのか etc 謎は謎のまま。これじゃナンだってありじゃん。しかも人間嫌いの1人暮らしの老女宅で無駄に怖がらせるしぃ。 生き延びた人は何故生き延びたのかもわからず 一連の事件から3ヵ月後に飛んだラストがまたしても謎のまま。消化不良。 |
2008/7/25 | 【 譜めくりの女 】 |
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仏映画「譜めくりの女」を見た。 審査員であるピアニストのとある行動が少女を傷つけ、それから10年後・・・・・。成長した少女が再びピアニストに再会して専属の「譜めくり」となってどう復讐するのか・・・というミステリアスな話。 相手の家庭に入りこんでの復讐劇で思い浮かぶのは「キング罪の王」だが、今回の手法はちょっと予測がつかなかった。プラス「キング罪の王」の復讐は理由にうなずけるものがあるが、こちらはその原因にインパクトがなかった。 確かに少女は傷ついただろうけれど、ピアニストに悪意がなかっただけにあの一件でここまで引きずられるって、この‘譜めくり’はコワすぎ。 透明感のあるきれいな女性が静かにひたひたとでも確実に人の心に入りこんでくるところなんかの心理劇は興味深かった。 85分に無駄なくまとめられた展開はフツウには最も難しい方法と思えるだけに、譜めくりの計画通りに運んだとしたら・・・あまりに上手いこと行き過ぎているような・・・。 |
2008/7/9 | 【 ミラクル7号 】 |
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「ミラクル7号」を観た。 チャウ・シンチー(周星馳)が監督+主人公の父親役。なんと主人公の少年を演じたのは中国全土1万人から選ばれた少女。少女???えええええ〜っ!!これに驚いてはいけない。なんとガキ大将も実は女の子だし、ガキ大将の用心棒は実は女性で、巨漢の少女は男性レスラーだとか。 宇宙からの‘謎の生物’の登場は「E.T.」とリンクということでアジア版「E.T.」。 「貧乏でもいい、ウソはつくな。盗みはするな。ケンカはするな」と子育てをする父、将来の夢を「貧乏人になりたい」と言い切れる子供・・・建設現場での父と学校での息子のそれぞれの日常におけるひたむきさが良い。言葉だけではなく貧乏に負けない父子の明るさと真っ直ぐさが心にしみる。 そして主人公に‘ミラクル7号’と名づけられたのこの生命体の表情がお見事で釘付け。究極の癒しキャラ登場。 痛快な笑いの要素もちりばめられていて「泣けるSF」と言われているだけにここまで笑えるとは想像外・・・なんか思わぬ拾い物をした気分。CGも見応えあるし主人公の少年の内面も丁寧に描いていて大満足。 ♪Sunny♪"I Like Chopin♪の曲が絶妙に使われていて秀悦。 |
2008/7/9 | 【 花より男子ファイナル 】 |
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「花より男子ファイナル」を観た。 神尾葉子による原作は5800万部の日本1の売上の少女コミック。 そーいえばムスメここあもこのコミックにはまり、知らぬ間に部屋に隠し持っていた。Canadaに発つ時にダンボールに入れてクローゼットの中にしまいこんだハズ。 私は原作もTVドラマも観ていない。今回の映画の前売券の発売枚数が1ヶ月で史上最高となる東宝配給作品実写映画記録となったと聞いても、なにしろ主演が松潤と井上真央だしぃ・・・全く興味を惹かれることもなくスルーしようと思っていた。が・・・、 公開を待っていたかのようにCanadaからのメール「花男観たい観たい観たい」と数ヶ月ぶりの国際電話でも「花男花男花男」callで重い腰を上げた。 展開は一言で「有り得ない」。つっこみどころ満載。だけど、漫画の1ページ1ページが想像できるようなシーンの連続は意外と面白かった。F4の面々は少女コミックならではのboys像をそのままなぞっていてキャラの完成度はたいしたもの。 無理なストーリー展開はさておき、ラスベガス・香港・無人島・日本と駆け巡るコミックの空気感プンプンの世界観は楽しめた。 |
2008/7/1 | 【 西の魔女が死んだ 】 |
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梨木香歩のロングセラー小説を映画化した「西の魔女が死んだ」を観た。 おばあちゃん家に孫が預けられるってことでは韓国映画「おばあちゃんの家」とリンク。あちらと共通するのはおばあちゃんの無償の愛、そして決定的に違うのが自宅へ帰るお別れ時の孫の心情。 清里に建造したというオープンセットはちょっとした雑貨やハーブ類そして食卓風景etcとカントリー好きには本当のカントリーライフをみられるという意味でオススメ。カントリーライフに馴染んでも所詮都会人には芋虫とミミズが無理ってのもリアリティがあるかも。 おばあちゃん役のサチ・パーカー(シャーリー・マクレーンの娘)がこのカントリータッチの作品にマッチして洋書の1ページのよう。とても丁寧な日本語で柔らかいトーンで語る人生訓の言葉の一つ一つに聞き入ってしまった。 このおばあちゃんの子供がどーして、自分の子供を「扱いにくい子」と言えちゃうようになるのか・・・。こんなステキなおばあちゃんでさえ子供も孫もビミョウな距離感を持つのが切ない。 ラスト近くの意外にもおばあちゃんが静かに煙草をくゆらすシーンは台詞がなくてもそれだけで内面を吐露しているようで良かった。 ゆる〜く時間が流れる中、おばあちゃんの「自分のことは自分で決める」というメッセージが大自然とともに描かれている。 |
2008/6/28 | 【 4ヶ月、3週と2日 】 |
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2007年カンヌ国際映画賞パルムドール受賞作の「4ヶ月、3週と2日」を観た。 1987年のルーマニアでの中絶事情は1950年のロンドンを舞台にしたイギリス映画「ヴィラドレイク」を思い出させ、違法行為と知りつつこれに関わった人もがどんなに危険だったかをつきつけてくる。 この映画では主人公がルームメイトの為に奔走した1日を描く。 ルームメイト・闇手術をする医者・主人公の彼氏・ホテルの従業員etc救いようがなく描かれていて、特にルームメイトの自分勝手さに呆れるばかり。まぁ冒頭の「キャンプに行くみたいね」の台詞からこのルームメイトの人間的ズレは予感できたけれど・・・。 融通のきかない管理された社会背景とともにルーマニアという国の閉塞感に息が苦しくなってくる。一体何回「ID」という言葉が出てきたことだろう。しょ〜もない人々&しょ〜もない状況だけに、それでも1人駆けずり回る主人公にチャウシェスク大統領による独裁政権の異常さを感じた。 テーブルを挟んで座った2人のなんでもない会話で唐突のエンド。そして映画の救いのない雰囲気とかけ離れたエンドロールで流れるラブソングはあまりに‘ノー天気’。このラブソングこそが私達のお気楽な現実の象徴なのかも。 |
2008/6/26 | 【 ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 】 |
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「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」を観た。 イケメン王子のニューヒーロー誕生ということで‘カスピアン王子’のベン・バーンズは大人気らしい けど なんじゃい この「ラーメン つけ麺 ぼくイケメン」風のこのヘボ王子は・・・。自己中の足手まとい王子じゃん。何もしないし頭の中カラ?この王子に関して見せ場無し。むしろ4人兄弟の長男ピーターの方が主役でしょう。敵対するミラースとの戦いだって怨念のあるカスピアン王子自身がやるべきなのに・・・。 レンタルで鑑賞した前作はまだストーリー性があったけれど、今回は戦いばかり。まぁ血しぶきが出ないので安心して観れるという点ではファミリー向けのディズニーらしく良いのかも。 見せ場の見応えある戦闘シーンは、巨鳥シーンは「ハリポタ」を思い出すし「ロード・オブ・ザ・リング」的シーンもありで、ここまでファンタジー映画が続くと他の映画のシーンと重なったりするのは仕方ないことか。 ‘アスラン’はあまりにも存在感あり過ぎて4人兄弟もカスピアン王子も存在がかすんでしまった(-_-;)。ただ「懐中電灯・・・・・」の台詞で終わるのはなかなか良かった。 |
2008/6/24 | 【 インディー・ジョーンズ/クリスタルスカルの王国 】 |
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「最後の聖戦」から19年後の「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」を鑑賞。 主人公のハリソン・フォードは64歳だとか。インディ・ジョーンズここに参上!という感じで、よくまぁ相変わらずの身のこなしでアクション場面も年齢を感じさせない。 前作から19年にわたって練られた最新作ということだったが、いくつか不満が残った。まず、核実験のシーン。きのこ雲をまじまじと眺めているのアリ?でしょうか?やはりここはきのこ雲シーンとインディは時間差を持つべきでは・・・? まぁその後のシーンの後は快調で楽しめた ながら・・・この映画の最大の不満にもなっているのが後半。 監督のスピルバーグ・製作総指揮のルーカス・主演のフォードの3人全員の意見の一致を重要視したという脚本だけれど、「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」「ミスト」のフランク・ダラボンが1年がかりで書き上げた脚本にスピルバーグとフォードが大乗り気ながらルーカスがダメ出ししボツになったというワリにこれですか? ルーカスさえいなければ・・・と思わずにいられない(-_-;) なんでSF???ダラボン脚本版を観たかったぁ。冒険アドベンチャーはSFとは違うでしょ。台無し。ラストでこけるとはこのこと。あ〜あ〜。 |
2008/6/17 | 【 JUNO/ジュノ 】 |
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わずか7館での上映が口コミhitしアカデミーで主要4部門ノミネートした「JUNO/ジュノ」を観た。 |
2008/6/17 | 【 ラスベガスをぶっつぶせ 】 |
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「ラスベガスをぶっつぶせ」を観た。 |
2008/6/15 | 【 ノーカントリー 】 |
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アカデミー賞作品賞受賞の「ノーカントリー」を観た。 偶然200万ドルを手を出したため追われる者・追う殺し屋・保安官の3人が主要人物。 殺し屋シガー役バビエル・バルデムが助演男優賞を取ったので、では誰が主役なのかと考えてしまう。ここでタイトルの「ノーカントリー」だけでは分からないが、原題の「No Country for Old Men」でハタとこの映画の背景がやっと見えてくる。この映画が「祖父も父もそして私も保安官だった」で始まり、ラストでは夢に見た父親と世の中への吐露の台詞で終わることでOld Menとは3世代の保安官のことだと理解。 ということで主演の保安官(トミー・リー・ジョーンズ)がかすむくらい圧倒的な存在感なのが、追われるモス(ジョシュ・ブローりン)と追う殺し屋シガー(バビエル・バルデム)だ。特にボンベ式のエアガンで撃ちまくりヒタヒタと獲物に接近していくブキミさったらない。あの奇妙なヘアスタイルはトミー・リー・ジョーンズが持ってきた80年代のメキシコ国境付近での風景写真に写っていた男の髪型を採用したものだという。「ハンニバル・レクター以来の死の運び屋」と言われるようにキャラクターを見事に確立してくれた。 モスの殺害や200万ドルの行方など敢えて見せていないのは観客の判断に委ねているのでしょう。 ラストの保安官の吐露が漠然としていただけにそのままendというのは中途半端感が残った。 |
2008/6/13 | 【 俺たちフィギュアスケーター 】 |
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「俺たちフィギュアスケーター」を観た。 レンタルで鑑賞した「主人公は僕だった」のウィル・フェレルと「バス男」のジョン・ヘダーの2人によるフィギュアペア。 この映画のために数ヶ月にわたる厳しい特訓をしたというだけに笑えるだけじゃなく、実際どっこまで演じてたのかかわからないながらも芸人魂に感嘆する。特にウィル・フェレルはあの年齢であの体型でどれだけ頑張ったのだろう。 それにしてもアイスダンスのような突き抜けたショー要素たっぷりで、フィギュアってこーいうのアリ?という既成概念を見事に覆してくれた。 設定自体面白いけれど、それに輪を掛けてそれぞれのフツウじゃない衣装も技もよくここまで考えられたものだ。キャッチコピーの「氷が溶けるほど暑苦しい男同士のスケーティング」は本当だった。 音楽もCG効果による迫力ある演技も楽しめるが、コメディでありながら下ネタ満載のためファミリー向きではないので要注意。 |
2008/6/12 | 【 つぐない 】 |
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ベストセラー小説「贖罪」を映画化した「つぐない」を観た。 助演女優でノミネートされていたシアーシャ・ローナンを含め3人の女優が3世代のブライオニーという一役を演じているが、観終わって思ったのは、このブライオニーが助演ではなく主役だってこと。自分のせいで姉とその恋人の運命を狂わせたという‘一生かけて償わなければならない罪’と葛藤を描く。 イギリスの裕福な家の演出は美しく、姉妹それぞれの時代を感じさせる白いスイミングキャップと水着も目に焼きつく。進んでは戻るという展開は姉・妹・恋人の3者からの視点を描くのに効果的。 ただ従姉を襲った犯人は最初の登場時の表情で察しがつくし、当人自らの告白という形の‘台詞’で知らせるという手法が嫌いな為、この作品の見所になっている‘ある真実’を描く展開が意表を突くとまではいかなかった・・・。そーいう意味では「幻影師アイゼンハイム」の方が勝っているし、同日に観た「君のために千回でも」が‘罪の意識’‘作家’‘戦争’とこの映画とリンクする箇所が多くアチラがあまりに良過ぎたせいかこの作品はかすんでしまった。 でもこの映画で一番良かったのはイギリス軍のダンケルクの撤退のシーン。この疲弊しきった空気感は見応えあった。 |
2008/6/12 | 【 君のためなら千回でも 】 |
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「君のためなら千回でも」を観た。 観終わって動けなくなるほどの映画は年に何本もないけれどこれはその貴重な1本。なんて深い作品なんだろう。この映画を振り返る度に胸がつまってくる。 |
2008/6/11 | 【 ハンティング・パーティ 】 |
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「ハンティング・パーティ」を観た。 |
2008/6/9 | 【 ザ・マジックアワー 】 |
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三谷幸喜の「ザ・マジックアワー」を観た。 |
2008/6/8 | 【 ヒトラーの贋札 】 |
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2007年度アカデミーで外国語映画賞受賞「ヒトラーの贋札」を観た。 ナチス・ドイツの強制収容所で行われた「ベルンハルト作戦」という偽札作りの実話。タイトルに合えて「贋札」の漢字を使っているこだわりに感心する。 主人公サリーは仲間を含めた命を助ける為にも「今日銃殺されるより明日を」の考えの中行動する。 この映画では緊迫感に包まれた追い詰められた同胞の苦しみや葛藤を描いているので、そんな異常な状況下でも正義を唱える仲間の1人ブルガーの勇気は 一人よがりの異端児にさえ見えちゃう。 それだけになんと、そのブルガーがこの原作者とは驚いた。でも原作者と対極のサリーを主人公におくことで‘正義’より‘生’をというメッセージがより伝わっているのよね。 強烈だったのが、主人公が家族の死を泣く仲間に「ナチの野郎が喜ぶだけだから、泣くのは止めろ!」と言った台詞。抜け目なく立ち回っているようでいて終始表情を崩さない主人公の心の奥を覗いたようで胸がつまった。 冒頭とラストにモンテカルロのカジノに興じる姿があるけれど、そこには勝っても負けても全然動じないサリーがいた。命の尊厳がかかった経験をした者にはもうお金で心が動くことはないのでしょう。う〜ん深い。 |
2008/6/3 | 【 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 】 |
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今年のアカデミー賞でダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞を受賞した「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を観た。 終盤に映る主人公の豪邸にボウリング2レーンがあったのに目が釘付け。今でも1レーン1,000万円と言われているものだけれど自宅にボウリングレーンとは・・・。この演出にも参りました。 |
2008/6/2 | 【 幻影師アイゼンハイム 】 |
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シャンテシネで「幻影師アイゼンハイム」を観た。 原題「The Illusionist」とあるように所謂イルージョンなのだけれど敢えて‘幻影師’と言っているのがピッタリくるのが納得のような時代を感じさせる時代的な重厚感のある作品だった。 映画では幻影師の目線ではなく、第3者の警部の目線なのでマジックは観客目線。なのでイルージョンを楽しむ立場ということで種明かし無くて良いという設定なのかもしれないけれど、私はなんかひっかかると言うかスッキリできなかった。というのも映画の中での主人公のマジックショーがどんだけ凄くても目の前で見ているワケじゃないのでCGとかあらゆる技術がある映画で見せられても驚かないし、最後まで種明かしのないマジックにはフラストレーションが溜まっちゃう。 今でもあの客席を歩く少年の霊はどーやったのか分からないし知りたくてしょーがない。イルージョンはわからないから面白いとも言えるからこの点では意見は分かれるのかも。 総じてこの作品の満足度が高いのはラストの警部の表情の意味によるものと思われ自分が何を観てきたのかを問われるということに起因しているのでしょう。手法は面白いながらどうも中途半端感が残っちゃった。全体の流れを知った上でもう1度観たい。 |
2008/5/25 | 【 マリア・カラス 最後の恋 】 |
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「マリア・カラス
最後の恋」を観た。マリア・カラスの映画というより海運王アリストテレス・オナシスの映画のような・・・と思ったら原題は「CALLAS−ONASSIS」だった。 (^^) |
2008/5/24 | 【 レンブラントの夜警 】 |
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「レンブラントの夜警」を観た。 レンブラントの名画「夜警」の制作過程とその後の破滅へを私生活での最愛の妻の死後の2人の女性を絡みながら描いている。 まるで舞台劇のよう。プラス 絵画の中の人物が動いているかのようなシーンは格調高く圧倒された。 「これが夢であってほしい」という冒頭とラストに登場する同じようで否なるシーンが印象的。 レンブラントは市警団のメンバーが不正や殺人などのスキャンダルにまみれたことを絵画で告発しようとして、逆に恨みをかい市警団の思うつぼにはまっていく。 格調高い画面に釘付けながらも・・・う〜ん なんか置いてけぼり。 何しろ登場人物の名前が全然覚えられず服装も誰が誰なのかワケわからなく混乱。加えてすさまじい台詞の洪水についていくのは大変。ということで市警団各々を理解できないうちにどんどん話が進んでしまった。ディテールまで理解するには1度だけでは難しいかも。 |
2008/5/21 | 【 ぼくたちと駐在さんの700日戦争 】 |
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「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」を観た。 |
2008/5/16 | 【 ミスト 】 |
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「ミスト」を観た。 |
2008/5/13 | 【 最高の人生の見つけ方 】 |
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「最高の人生の見つけ方」を観た。 |
2008/5/12 | 【 さよなら。いつかわかること 】 |
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「さよなら。いつかわかること」を観た。 |
2008/5/11 | 【 トゥヤーの結婚 】 |
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2007年ベルリン国際映画祭金熊賞グランプリ受賞作「トゥヤーの結婚」を観た。 内モンゴルで下半身不随の夫と2人の子供を支える主人公トゥヤーの物語。内モンゴルの厳しいながら雄大な自然と遊牧民の生活をリアルに描いていて興味深かった。 前半は家族を養うために一身に背負い血の出るような苦労重ねるをしながら黙々と働くトゥヤーを描く。黙々と働く妻、それを寡黙な夫が優しく見守る。それだけでどんなに生活が苦しくてもこの家族は幸せだと伝わってくる。 自分自身が倒れどうにもならなくなった時に「家族と一緒に暮らせることが一番大切なこと」という信念の中、決断したこととは・・・・・。 それが正しいかどうかは映画を観終わっても判断がつかなかった。妻の苦しみも相当だろうけれど、それ以上に夫は妻にその決断をさせてしまった自分の不甲斐なさと悲しみで苦しんでいる。この先その苦しみは癒えることがあるのだろうか? 冒頭と同じシーンがラストでも登場するが、息子の喧嘩とトゥヤーの涙の意味がわかった上で改めて観るとなんとも切なく複雑な気持ちになってしまう。 |
2008/5/11 | 【 歓喜の歌 】 |
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「歓喜の歌」を観た。 原作は立川志の輔の最高傑作に数えられる新作落語「歓喜の歌」。 安定にあぐらをかき事なかれ主義で上から目線の公務員のマイナスイメージそのものを小林薫が演じている。ちゃらんぽらんな自業自得のミスによる‘ダブルブッキング’のトラブルを引き起こす。このことで、家庭不和+金銭トラブルに新たに仕事のミスが加わりまさに三重苦。 職場の市民会館での金魚の餌やりも重要な仕事という冒頭のシーンが象徴的。この金魚も後々ちゃんとリンクしてくるから面白い。 立川志の輔も師匠の談志もゲスト出演しているが、登場人物の絡み方がよく練られていると思った。2つのコーラスグループの「セレブ奥様」vs「パート主婦」の対比が面白く、1人1人のキャラが身近に「こーいう人いるいる」と思われなんか笑える。市井の人々をよくここまでリアルに描き出したものだ。 窮地の中、なんとか解決すべく市民会館の外へ出ることで徐々に自身にも変化が起きてくる。どことなくとぼけた主人公のアタフタに笑いながらもささやかな日常の奇跡にあったかくなった。 |
2008/5/3 | 【 ペネロピ 】 |
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「ペネロピ」を観た。 |
2008/5/1 | 【 紀元前1万年前 】 |
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「紀元前1万年前」を観た。 |
2008/5/1 | 【 うた魂♪ 】 |
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「うた魂♪」を観た。 |
2008/4/24 | 【 悲しみが乾くまで 】 |
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「悲しみが乾くまで」を観た。 |
2008/4/23 | 【 プライスレス 素敵な恋の見つけ方 】 |
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「プライスレス
素敵な恋の見つけ方」を観た。 |
2008/4/21 | 【 ランジェ伯爵夫人 】 |
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岩波ホールで「ランジェ伯爵夫人」を観た。 |
2008/4/20 | 【 王妃の紋章 】 |
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「王妃の紋章」を観た。 |
2008/4/20 | 【 フィクサー 】 |
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「フィクサー」を観た。 |
2008/4/18 | 【 潜水服は蝶の夢を見る 】 |
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「潜水服は蝶の夢を見る」を観た。 |
2008/4/12 | 【 クローバーフィールド/HAKAISHA 】 |
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「クローバーフィールド/HAKAISHA」を観た。 |
2008/4/11 | 【 ぜんぶ、フィデルのせい 】 |
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「ぜんぶ、フィデルのせい」を観た。 |
2008/4/6 | 【 マイ・ブルーベリー・ナイツ 】 |
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「マイ・ブルーベリー・ナイト」を観た。ぬぁ〜んておしゃれでスタイリッシュな映像なのでしょう。これがウォン・カーウァイ色というものなのか。 |
2008/4/2 | 【 SweetRain死神の精度 】 |
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「Sweet Rain
死神の精度」を観た。 |
2008/4/2 | 【 ダージリン急行 】 |
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「ダージリン急行」を観た。 |
2008/3/22 | 【 チャプター27 】 |
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「チャプター27」を観た。 |
2008/3/18 | 【 魔法にかけられて 】 |
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「魔法にかけられて」を観た。 ディズニーが自らの作品を自虐ネタにした作品。会場はディズニーとプリンセスに憧れる女の子が多かった。 「白雪姫」「シンデレラ」「眠れる森の美女」「美女と野獣」「リトル・マーメイド」etcちょっとした要素がリンクしている。私も女の子を育てた一人としてこれまでディズニーものは制覇しているし、観た方の評価がとても高いので期待したものの・・・それほどでもなかった(-_-;) 主人公(エイミー・アダムス)と王子(ジェームズ・マースデン)はアニメのイメージそのまま愛すべき天然キャラでそつなく演じていた。悪役が板についた従者(テモシー・スポール)は本当にこーいう役をやらせたら天下一品。そしてなんと言ってもシマリスのピップは可愛い。 ただどーしても ロバート役のパトリック・デンプシーが苦手なのよね。私も現在もはまっている米ドラマ「グレイズ・アナトミー」で人気急上昇ということだけれど、この人ってイケメンかもしれないけれど市川染五郎系の顔でどーも好きになれない。まぁ2人の女性の間でビミョウな立場のモテ役というのはドラマと同じか(笑)。 女王との戦いが中途半端で意外とあっけなく、ハッピーエンドのラストも強引に思えた。 |
2008/3/16 | 【 バンテージ・ポイント 】 |
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「バンテージ・ポイント」を観た。 タイトルの意味は「視点・観点」。 「大統領を撃ち抜いた1発を、あなたは8回目撃する。」というキャッチコピーにあるようにそれぞれ見たものが食い違う8つの視点を描く。 事件が起こった23分間にそれぞれが体験した事実を異なった視点から追っていく。その都度時間は巻き戻され少しずつ新たな真相が現れ徐々に真実がみえてくる。上質なミステリーを見ているような気分。 巻き戻しは5人目に大統領の視点になりその後はスピード感あふれる追撃やカーチェイスでテンポよく1時間40分はあっという間。 プラカードをかかげアメリカの対テロの陰に経済戦略があることなど米国側の責任へ批判的な群衆の様子も織り込んでいるのが興味深く、アメリカの読みを上回る裏の裏をかくという脚本は面白い。 豪華な出演者の中注目していたのがシークレットサービスのデニス・クエイドの同僚役のマシュー・フォックス。米ドラマ「LOST」主演しているが、先の読めない展開という意味ではドラマとリンクしている。あ〜「LOST」の続編が待ちきれないゎ。
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2008/3/9 | 【 明日への遺言 】 |
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「明日への遺言」を観た。 |
2008/3/7 | 【 ジャンパー 】 |
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「ジャンパー」を観た。 凝った予告編で相当の期待をもっての鑑賞・・・が、何これ?主人公が軽薄なアホな犯罪者なので魅力ゼロ。 ‘ジャンパー’vs‘パラディン’の構図。ジャンパーはイケメン俳優(ヘイデン・クリステンセン)が演じパラディンはいかにも悪人顔のサミュエル・L・ジャクソンが演じているので、パラディン=悪かというとそうではない。好き勝手やっているジャンパーに問題があるので、ある意味追われるのは当然かも。ということで一体どっちが悪なんでしょう?? 世界中をロケした観光名所巡りだけは確かに面白かった。エジプトのスフィンクスの上・ロンドンのビックベン・オーストラリアでのサーフィン・ローマの遺跡etc・・・なんと日本の銀座・新橋・秋葉原・渋谷にもジャンパーが出現していたのには驚いた。 オバカな若者が次第に自分の能力を個人的にではなく崇高な目的に使っていくようになるというアプローチとしての1作目ならまだしも なんか今後が心配。 |
2008/3/1 | 【 ライラの冒険 黄金の羅針盤 】 |
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「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を観た。 3部作で制作費250億円もの作品の初作。昨年末から、映画館に行くたびに何度も予告編で流れていたがそれ以上のものはなかった(-_-;)。話題性ばかり先行してしまったのかも。 ダストとは?ダイモンとは?の重要な部分はオープニングの説明にあるので最初が肝心ながらあっさりし過ぎ。 ライラだけに読み解けるという「黄金の羅針盤」という設定のせいか、観客にはライラに何が見えたのかスクリーンではよく分からずライラの台詞に頼っているのもイマイチ。 「チャーリーとチョコレート工場」の子役フレディ・ハイモアも楽しみだったが、アレこんな顔だっけという印象で今回は別人のようで可愛くない(-_-;)。 せっかくのダイモンなる守護精霊といった設定も、なんでいるのかがわからないくらいというか・・・なんか邪魔(-_-;)。こー思えたってことは原作の良さを活かしきれていないからなのかも。 とにかくハラハラドキドキもなく物語がどどど〜〜〜んと進んでいってしまったという感。 |
2008/2/28 | 【 いつか眠りにつく前に 】 |
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「いつか眠りにつく前に」を観た。原題は「Evening」。 邦題のいつか眠りにつく前にの‘眠り’とはまさに‘死’。 若い頃の夢にやぶれ、結婚にやぶれ、生活に追われながらもなんとか子供も自立しそして年老いて死の床で混濁した意識の中、人の心には何がよぎるのか?理想とは違ってしまった自分の人生をどう捉えるのか?とても深い映画だった。思うようにはならないのが人生・・・果たせなかった夢・罪の意識・後悔etcそれでもその人生は失敗ではないというメッセージが静かにじわりじわりと伝わってくる。 老婦人のヴァネッサ・レッドグレーヴとメリル・ストリープがそれぞれの実の娘と共演を果たしているのも話題になっている。ベッドで顔を見合わせて会話を交わすシーンは圧巻。さすが大女優。 ファーストシーンとラストシーンの海辺のシーンは、強烈な憧憬がどう闇に包まれていくのか・・・そして・・・どう新たな輝く朝をむかえるのか・・・と、人生を象徴した素晴らしいものだった。 |
2008/2/23 | 【 マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 】 |
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「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」を観た。 |
2008/2/19 | 【 エリザベス:ゴールデン・エイジ 】 |
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「エリザベス:ゴールデン・エイジ」を観た。 ケイト・ブランシェットがオスカー候補になった「エリザベス」を再び演じた続編。ヴァージン・クィーンとして生きるエリザベスがスペインの無敵艦隊を破り黄金期を描くまでを描いている。 眉を剃り、髪を短くし、白塗りの姿はまるで冒頭の肖像画そのもの。華やかな宮廷生活やゴージャスな衣装も見応えあり、女王の知己ある受け答えや堂々とした姿には感心するばかり。 はりめぐらされる政略や崖っぷちの戦いと恐怖、そして女性としての葛藤・・・そんな中でも勇ましくふるまうケイト・ブランシェットは前作と本作でエリザベス1世の魂が降霊したかのような存在感を見せている。 世界最強のスペインとの闘いに天(天気)も味方したというも黄金時代=ゴールデン・エイジを築く女王のエピソードとして興味深い。 |
2008/2/9 | 【 アメリカン・ギャングスター 】 |
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「アメリカン・ギャングスター」を観た。 |
2008/2/5 | 【 陰日向に咲く 】 |
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劇団ひとりのベストセラー処女小説が原作の「陰日向に咲く」を観た。 のっけのジャムパン・とろけるマンゴー・ビックコミックスピリッツで拍手!小市民ネタをしっかり抑えているではないの。(因みにビックコミックスピリッツではテレビドラマ化映画化された作品が多く掲載されていた。例 あすなろ白書・いいひと・最終兵器彼女・鉄コン筋クリート・東京大学物語・東京ラブストーリー・奈緒子・永沢君・ピンポン・ぼくんち・めぞん一刻・YAWARA!etc) |
2008/2/3 | 【 結婚しようよ 】 |
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佐々部清監督が全編を吉田拓郎ソングで綴りたいという30年来の夢を実現した「結婚しようよ」を観た。 |
2008/2/3 | 【 テラビシアにかける橋 】 |
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「テラビシアにかける橋」を観た。 |
2008/2/2 | 【 ラスト、コーション 】 |
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ヴェネチア映画祭で金獅子賞を撮った「ラスト、コーション」を観た。 |
2008/1/20 | 【 スウィニートッド フリート街の悪魔の理髪師 】 |
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「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」を観た。 |
2008/1/19 | 【 パンズ・ラビリンス 】 |
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「パンズ・ラビリンス」を観た。 |
2008/1/12 | 【 ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 】 |
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「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」を観た。 |
2008/1/6 | 【 長江哀歌 】 |
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2006年ベネチア国際映画祭金獅子賞グランプリ受賞作「長江哀歌」を観た。 中国の一大国家事業の三峡ダム建設で沈みゆく街とそこに生きる市井の人々を描いている。中国の今を知るという意味では大変参考になったが、ストーリーは添え物程度で、淡々としたドキュメンタリー映画を観ているようであまりのゆるいテンポについうとうとzzz。眠ってしまったため見逃したシーンを影武者さんに聞きたら、影武者さんも寝てしまったとかで解明できず(-_-;)。 撮りようによっては大河長江の素晴らしい景観を楽しめることもできただろうけれど、全体的な色彩トーンがなんとも地味なのが残念。途中全く意味不明な抽象的なシーンがあり、それがわからないままになっているので、全体的にう〜〜〜ん難しい。 |
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