2014/10/29 | 【 ジャージー・ボーイズ 】 |
「ジャージー・ボーイズ」を観た。 |
2014/9/3 | 【 STAND BY ME ドラえもん 】 |
「STAND BY ME ドラえもん」を観た。 藤子・F・不二雄の生誕80周年を記念して製作された「ドラえもん」初の3DCGによる映画化。 お馴染みのドラえもんもTVで観なくなってどれくらい経つのか…? 特に声優が一新して、新ドラえもんの声が水田わさびになってから10年間は無沙汰だったので月日の流れに自分でも驚く。 冒頭から馴染みのあるドラえもんのひみつ道具の登場にわくわく。 いつものび太が難なく使いこなしているタケコプターも慣れるまでの様子が3D映像もあいまって危なっかしさがスリリングで一気に引き込まれる。あこがれの空飛ぶ夢も3Dだからこそ実感できるのが新鮮。 このままだと借金まみれでぱっとしない未来なのを、ずっと好きだったしずかちゃんと結婚し幸せになるよう変えていけるのか?というのがテーマ。 のび太は、ドジで、意気地無しで、勉強が嫌いで、運動神経が悪くて、泣き虫で、面倒くさがりで・・・だけど、自分よりしずかちゃんの幸せを願うところがミソ。出来杉君にしずかちゃんのことをお願いしたり、自らは嫌われようとしたり、ジャイアンに一人立ち向かう様子も、なんか不器用だけど一生懸命でのび太らしい。もう泣かせるよねぇ。 時代設定が1970年半ばという昭和の時代設定もうれしい。なんでも八木竜一監督と「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴が共同監督だそうで、そりゃ昭和の描き方はさすが。 まぁそれから14年後があまりに近未来都市になっているのが突っ込みどころだけれど、描かれている首都高や街並みはワクワクするほどダイナミックでそれだけでも楽しめる。 もちろん子供は楽しめるだろうけれど、もしかしたらなんか酸っぱい気分になってしまうもうドラえもんを卒業したつもりの大人向けの映画なのかもしれない。 |
2014/8/3 | 【 GODZILLA ゴジラ 】 |
「GODZILLA ゴジラ」を観た。 主人公は日本で起こった原子力発電所の事故で、母を失ったフォード。それにしても原発が地震で倒壊ってまるで福島なので、冒頭からその直球ぶりに驚く。親とフォードのエピソードが良いので妻子のドラマは余分だったかもしれない。 ムートーの出現で日本から始まる各地のパニックは原爆・水爆から原発事故まで、延々と罪深い過ちを繰り返す人類への警告。ムートーは放射能を食べるだけでなく常に電磁パルスを放っているという設定も見逃せない。 現在進行の原発を絡めギャレス・エドワーズ監督が「21世紀版ゴジラ」を作ってくれた。ただの怪獣映画としての娯楽性にだけ逃げ込まずに、そこにある現実的な問題と正面から取り組んだ。日本映画として描けそうにもない原発・核・東日本大震災とリンクするものを絡め踏み込んだ点はすごいことなのかも。 最新VFXを駆使したパニックシーンはド迫力でハワイの大惨事はまるで東日本大震災の津波シーンを彷彿させる。次々に街が飲み込まれて破壊されるシーンは震災直後だったら直視できなかったかもしれない。続いてラスベガス・サンフランシスコと馴染み深い街での大暴れはそりゃもう破壊の極み。 ゴジラが全身を現して咆哮するシーンは本当に迫力がありこれぞ「ザ・ゴジラ」という感慨にふける。 あっラストにゴジラが静かに海に戻るのだけれど、あのサンフランシスコは高放射能エリアとなったので、、同じく放射能で生きているゴジラが摂取してから姿を消していてくれたこと願います。 |
2014/7/18 | 【 ジゴロ・イン・ニューヨーク 】 |
「ジゴロ・イン・ニューヨーク」を観た。 てっきりウディ・アレン監督作かと思いきや・・・主演のジゴロを演じたジョン・タトゥーロが、監督、脚本をこなしたという。 映画は粋でシニカルな台詞やしゃれた街並みの映像にJAZZの名曲とまるでウディ・アレン作品を見ているような気分。 NYブルックリンを舞台に、不況のあおりを受けた本屋と花屋の凸凹2人がジゴロ業をはじめる。 ポン引き役のアレンのマシンガントークが絶好調で、対するジゴロ役が寡黙でこの2人の醸し出す絶妙な間がたまらなくおかしい。 1957年生まれで若くもイケメンでもないフィオラヴァンテがなぜか人気に・・・実はダンスも料理も得意で物静かで女性にそっと寄り添いこの年齢ならではの哀愁が漂いetc…新たに発掘した側面は本人たちも目からうろこであったろうと思われ、歳を重ねていればこその渋さが魅力になるっていう男性の特権にスポットを当てたところがなかなか。 よりによってジゴロが厳格なユダヤ教宗派の高名なラビの未亡人に恋をするというのも 奇天烈な発想の延長なのかもしれない。 小粋に都会をスケッチするように描いたなんともおしゃれで粋な作品。 |
2014/7/17 | 【 チョコレートドーナツ 】 |
「チョコレートドーナツ」を観た。 1970年代アメリカの実話を基に、母親に見捨てられたダウン症の少年と一緒に暮らすため、司法や周囲の偏見と闘うゲイカップルの姿を描く。冒頭のハンディカメラ映像で映されたのは、人形を抱いて夜道をさすらう少年の後姿。それが何だったのか後半に同じ映像が流れ判明し胸がつまる。 今でこそゆるくなったとはいえ70年代の差別と偏見の中、行政がマイノリティであるゲイカップルが障害者と暮らすなんて認めるわけがない。四角四面に型枠に入れて物事を進め決め付けるその不条理によって犠牲となった子供がいたことは忘れてはならない。 マルコはチョコレートドーナツが大好きでストリートダンスの天才、そして眠る前にはハッピーエンドのお話を聞くのが好きな子供。実の親でさえ知らないマルコの素顔を知っていたのは他ならないこのゲイカップルだけ。 血はつながっていなくてもここには確かな家族があったのに・・・。 原曲でボブ・ディランが冤罪で囚われた男を歌ったという「I Shall Be Released」を、ショーダンサーのルディを演じたアラン・カミングが怒りや悲しみといった心情を重ね魂から熱唱している。 |
2014/7/16 | 【 マダム・イン・ニューヨーク 】 |
「マダム・イン・ニューヨーク」を観た。 これぞ感情移入度100%maxの等身大作品。 英語の話せないインド人の専業主婦が、単身で姪の結婚式の手伝いに訪れたニューヨークでひっそり’4週間で英語が話せる’という英会話学校へ通いはじめる。 NYへ向かう飛行機の中でのCAのメニューの説明・入国審査での1対1の受け答え・カフェでの愛想のない店員へのオーダーetc全て「あるある」。あれもこれも英語圏で経験したことがあるドキドキそのもの。 日本でも英語コンプレックスは悩ましいものだけれど、中産階級以上ではネーティブスピーカーというくらい英語を話すというインドなら尚更その肩身の狭さは想像できる。 夫の「ラッゥ(お菓子)作りは天職=それしか取り柄がない」に相対する意味での、姪の「ラドゥを作るためにうまれてきたんじゃないわ」という両台詞がミソ。 英語を学ぶという図式だけでも興味ありありで、語学学校のドタバタ面々友人達も愛おしくまるで自分もあの教室にいるかのような近親感がわく。 この作品のよさはなんと言っても主演のシャシを演じたシュリデヴィの存在感。顔がアップになった時あまりの美しさにポカンとなってしまったほど。役柄的にも30代くらいのそれにしてもきれい過ぎるママかと思いきや・・・・・なななんと1963年生まれとは。実生活では50代。うっそぉ~~~。究極の美魔女じゃないですか!!!ニューヨークの街でサリー姿のシャシはそれはもうインドビューティそのもの。 インド映画でお約束の長尺のダンスミュージカルシーンはないものの、わずかながらのダンスシーンはインド映画のツボを押さえるかのように凝縮されている。 タイトルは原題「ENGLISH VINGLISH」の言葉遊び的なほうがしっくりきたかも。 英語をマスターというきっかけから家族への思いも再確認してひとまわりもふたまわりも世界観が広がったヒロインに拍手。 |
2014/7/4 | 【 渇き。 】 |
「渇き。」を観た。 過去「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「パコと魔法の絵本」「告白」などでも、毎回強烈なビジュアルとぶっとんだ演出を成功させてきた中島哲也監督だから期待も大だったのに・・・・・今回はどーしちゃったの???というくらい脱力。 父親が失踪した娘を探す中で知った「品行方正だと思っていた娘の裏の顔」という興味を引くモチーフなだけに失速感も大きい。 これまで成功してきた原作をポップな色彩と派手な暴力で味付けしてみたものも、今回ばかりは不快でしかなく、刺激の強いフラッシュ映像もくどい。 内容がヤバすぎて映像化不可能といわれた原作「果てしなき渇き」はまだ少しは歪んだ登場人物に人間味があったような気もするけれど、映画ではポンと狂人を存在させていて感情移入が難しい。 父親の尋常じゃない目線の理由にドラッグが絡むからといって納得できるハズもなく・・・全体的に暴走気味。ドラッグありきの世界観はやっぱ難しいのかも。 とってつけたようなラストも消化不良。 加奈子がドラッグのメタファーという説には納得。 |
2014/5/30 | 【 ブルージャスミン 】 |
「ブルージャスミン」を観た。 近年ヨーロッパを舞台にした作品が多かったウディ・アレンが、今度はNYとサンフランシスコを舞台に「虚栄」を皮肉たっぷりに描く。 哀れな主人公のその世間ズレを冷めた視点からのおもしろおかしい味付けの手腕には感心させられる。現在と過去が交差しながらのNYのセレブ生活から一転したサンフランシスコの庶民生活の対比も巧妙。 全て無くしてもセレブ気分が抜けきれない身の程知らずの女の笑い話として、似たような勘違い女はどこにでもあれど、独特の自慢気質や虚言や批判など常識的を超えているあたりが実にアメリカ的。 主人公を演じたケイト・ブランシェットがとても良い。ジャスミンという名前に関しての「名前を変えたの、ジャネットなんて平凡だもの」って台詞もこの虚栄心そのものを凝縮しているようで実に上手い。 彼女の武器はシャネルのベルト+エルメスのバッグ+染み付いた虚飾etc またセレブリティ生活に返り咲こうとするあたりはリアリティがある。 薄っぺらいけれど哀しい姿は他人ごとじゃなく、突き放したようなラストには自戒を込めて考えさせられた。 |
2014/5/26 | 【 青天の霹靂 】 |
「青天の霹靂」を観た。 劇団ひとりが「陰日向に咲く」に続き発表した自身の小説を基にした映画監督デビュー作。 ぱっとしない人生を送る不遇のマジシャン晴夫(大泉洋)が、40年前にタイムスリップして、若き日の父と母に出会う。 ペペとチンのコンビは笑わせてくれるし昭和のディテールも素晴らしい。何よりマジシャンとしての大泉洋の芸も見事で、この時代に溶け込んでいてソツがないのも良かった。 紙で作った白いバラの粋な演出には「ALWAYS 三丁目の夕日」の‘エア指輪’と並ぶくらい胸がつまった。お涙頂戴演出かと思いきや押し付けがましくなく自然体で作りこまれていたのも、全体的に90分とコンパクトに仕上げたのも拍手。 ラストの10分の父子のシーンが良い。何もかも上手くいかず自分の価値を見つけられない主人公がこうなったのも「浮気をした父を捨てて子供を置いて出て行った母」によるところが大きかったのが、実は・・・。ここがこの映画の核心をついているだけに、主人公が 「命かけて子供産むような母親じゃ辻合わねぇんだょ」と叫ぶシーンは予告編には使わず本編までとっておいて欲しかった。1番の見せ場を予告編で見せちゃ台無しでしょ。唯一の不満。 |
2014/4/16 | 【 ウルフ・オブ・ウォールストリート 】 |
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」を観た。 |
2014/4/9 | 【 LIFE! 】 |
「LIFE!」を観た。 原題は「THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY」。海外に住む家族から 「MITTYすっごく評判良いょ」とは聞いていたけれど「LIFE!」になるとは・・・。雑誌「LIFE」が鍵となっている点も含めて珍しく極めて上出来の邦題といえるかも。 写真編集をする地味で奥手な主人公ミッティ(ベン・ステラー)が、最終号の表紙のネガを探して、カメラマンのショーン(ション・ペン)を探す旅に出る。 空想家という意味では先日観た「白ゆき姫殺人事件」の主人公と重なる。それ故、人に誤解されがちな面も不器用で臆病な面も重なる。 行く先がグリーンランド・アイスランド・アフガニスタンというのがミソで壮大な自然とともに旅というより冒険でドラマティックったらない。アイスランドのスケボーシーンはその爽快感がダイレクトに伝わってきた。 ミッティの顔つきがどんどんワイルドに変わっていく様子がみもの。この映画が良いのは、一人の平凡な男の成長物語に終わっていないこと。 変わることが良いというよりも、誰にも評価されていなかったはずの平凡な中にもちゃんとその人がきらめく瞬間があるということがポイントで、それを伝えたのが主人公と対極の生き方をする憧れのカメラマン視点からというのが良かった。 生きている間に、生まれ変わろう!! |
2014/4/2 | 【 白ゆき姫殺人事件 】 |
「白ゆき姫殺人事件」を観た。湊かなえ原作の映画化。湊かなえの原作はかなり毒もあっていつの間にかその世界に引き込まれがちながら過去の映画化をみても、その出来悪しは監督の力量によりところがかなり大きいような。「告白」の中島監督くらいの独自性があれば世界観は何倍にもなるけれど「北のカナリア」のような原作をなぞる程度だと面白みも皆無。今回はその意味では残念ながら「ちょっと惜しい」部類に入るかも。 美人OLの殺人容疑者への噂や憶測がツイッターや報道メディアを媒体に無責任に一人歩きというより暴走していくようすは、リアルなだけに確かに怖い。何かの事件が起きると容疑者はその家族を含めあんなことこんなことまでこれでもかと暴かれて世間にさらされる。渦中の人物は本当に犯人なのか・・・それとも というネット社会に一石を投げかけるサスペンスは着眼点が素晴らしい。 何人かにある人物についてインタビューすればするほど一体どんな人物だったのか謎めいてくるというプロットはまるで有吉佐和子原作の「悪女について」を思い出させる。 けれど、致命的なのが終盤に合わさっていくパズルが強引すぎること。結果オーライであってそんなご都合謝儀に物事が進むことに疑問が残るし、失踪した理由となったミュージシャンの転落もとってつけたようで説得力がない。 ただ疑われたヒロインを演じた井上真央は孤独で空想壁のある女性像を上手く演じていた。 |
2014/3/24 | 【 ホビット 竜に奪われた王国 】 |
「ホビット 竜に奪われた王国」を観た。 前作「ホビット 思いがけない冒険」に続くJ・R・R・トールキンの小説を実写映画化した『ホビット』3部作の第2章。 この世界の壮大さは3D映像もあいまってもう迫力満載。森を抜け山を越え「この世のものとは思えない幻想的な風景」が次から次へと出てきて様々な敵と対峙次々する見応えある映像のオンパレードで2時間40分の長さも感じさせない。 ジェットコースターのような樽の川下りも目が離せないしクライマックスの竜スマウグとの戦いもハンパなく迫力満点見所満載。 『ロード・オブ・ザ・リング』ではお馴染みのレゴラス(オーランド・ブルーム)の登場もあるけど、キーリ(エイダン・ターナー)のイケメン度はかなりの高さ。 エルフの女性とキーリのロマンスも、ガンダルフのピンチも、無敵のスマウグの戦いも、ドワーフが故郷を取り戻せるのかも、地味ながら高感度の高いビルボの活躍とともに待ちきれない。 |
2014/3/16 | 【 アイム・ソー・エキサイテッド 】 |
「アイム・ソー・エキサイテッド!」を観た。 「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール<帰郷>」などのドロッとした愛憎劇が印象深いペドロ・アルモドバル監督がこれまでと旗色の違うコメディーを撮った。 オネエ系客室乗務員やそれぞれ事情のある乗客が繰り広げる群像劇という意味では楽しめそうな予感はあったのだけれど、う~ん 空回り。 一つ一つの騒動がつまらなく、それに加えて許容範囲を超えた下ネタにうんざり。コメディーと言われても笑いのツボが理解できない上にただその下品さにドン引き。 唯一楽しめたのは3人のオネエ客室乗務員によるタイトルの♪アイム・ソー・エキサイテッド byポインターシスターズの口パク。 |
2014/3/1 | 【 エヴァの告白 】 |
「エヴァの告白」を観た。 舞台は1921年のニューヨークで祖国ポーランドから入国しようとする姉妹に待ち受けるアメリカの幻想と現実を描く。冒頭に登場するアメリカのシンボルで「自由の女神」とその後の展開のギャップが切ない。 監督が「エヴァ」を演じた主人公マリオンコティヤールのために書いた脚本とのこと。美しいがゆえの不幸のスパイラルという意味でも「世界の最も美しい顔No.1」に選ばれた女優だから説得力もあり、身を落としながらも崇高な女性像にはぴったり。 それ以上に印象的だったのが、エヴァを陥れる悪人のホアキン・フェニックスで、この人は「ザ・マスター」でもくせ者ぶりがパンパなかったけどダメ男というか一筋縄でいかない役をやらせたら本当に上手い。 原題は「THE IMMIGRANT」(移民)で、当時もそして今もこれに翻弄されている悲劇はつきなく、ラストで一筋の希望がみえたとしてもこの先も不法入国者として一生裏社会で生きていかざるおえないことを思うとやりきれない。 |
2014/2/28 | 【 ゼロ・グラビティ 】 |
「ゼロ・グラビティ」を観た。 宇宙空間に放り出され残った酸素もわずかで地球との交信も建たれるという絶対的な絶望状況で果たして生還できるのか? 負の連鎖がハンパないながら、ISS(国際宇宙ステーション)中国の宇宙ステーションにたどりつきながらのサバイバルは正の連鎖もパンパない。次々に起こる極端な負の連鎖は圧巻ながら一方で宇宙服を脱いじゃうし、なんのかんのとクリアできちゃう正の連鎖は極端に雑。 どーいうわけがどこに行っても他の乗組員がいないため、ほぼサンドラブロックが一人出ずっぱりで4歳の娘を亡くしたという背景もリンクさせてまさに自分自身の生還も含ませている。 共演のジョージ・クルーニーがユーモアのセンスに満ちた完璧な人間性の宇宙飛行士を演じていてこれはかなりおいしい役どころ。 全体的には細かいとこはさておいて、どうやって撮影したのかというくらいリアルな宇宙浮遊感を楽しめた。宇宙の神秘や美しさ以上に怖さを植えつけられたので、宇宙旅行なんてとんでもないって感じだわ。 |
2014/2/19 | 【 鑑定士と顔のない依頼人 】 |
「鑑定士と顔のない依頼人」を観た。 冒頭、主人公の世界一流の美術鑑定家である主人公ヴァージルの食事のシーンでの一種異様さに独自の世界に引き込まれる。 主役のジェフリーラッシュが周囲に関心がなく偏屈で潔癖症で超一流の世界に生きる偏った天才的鑑定士像を見事に演じた。 そーいう観る目のプロが見抜けなかったものとは・・・というスタンスが面白いのだけれど、どうもすっきり楽しまないのは、老齢の主人公に対して、相対する側が若く魅力的だということに加え、性善説どころか圧倒的な性悪説を説くようで、なんとも「果たしてこれで良いのか」というモヤっとしたものが残るからかもしれない。 冒頭のレストラン同様にラストのプラハの歯車だらけのコーヒーショップも独特な世界観を描いたのは効果的。 強引な展開とカラクリ人形の登場も唐突感が否めないながら、あの美術品の数々は繰り返し鑑賞して堪能したいかも。 |
2014/1/31 | 【 小さいおうち 】 |
「小さいおうち」を観た。 日中戦争開始時代から太平洋戦争にのまれていく市井の人々を描く。 当時ののんびりした暮らしを語る年老いたタキ(倍賞千恵子)に、若い青年(妻夫木聡)が『そんなハズはない』と批判するシーンが何度も登場し、(まぁなんでこの妻夫木青年が教科書知識とはいえそんなに詳しいの?っていうのはあるにせよ)それはまさに平和ボケしているいまの時代と当時を重ねて、山田洋次監督はいまの時代への危機感に警鐘を鳴らす。安部政権になってからの秘密保護法案をはじめとする政策路線に真っ向から反対している監督の確固とした政治的メッセージを反映した作品になっている。 奉公先の主婦(松たか子)の華やかさと比べても女中タキ(黒木華)のあまりに地味な役どころの対比が大きいのにその存在感に圧倒される。世界3大映画祭のひとつ、第64回「ベルリン国際映画祭」で最優秀女優賞(銀熊賞)に輝いたというのも納得の演技だった。 この先に待ち受けるきな臭い事柄など想像もつかないような、赤い屋根の昭和モダンの小さなかわいらしいおうちの2階の窓から顔を出す平和なシーンも秀悦。 |
2014/1/22 | 【 ソウルガールズ 】 |
「ソウルガールズ」を観た。 差別エピソードの中で色の白いアボリジニが政府の方針で家族から離され白人として育てられたというのは衝撃的。 タイトルからしてついつい「ドリーム・ガールズ」と比較してしまうのも何ですが・・・オースラリア版VSアメリカ版 ん・・・差別・パワフルな歌・成功までの苦悩etcやはり重なる点も多いながらこちらは全体的に散漫。一言だと全体的に「惜しいっ」。 ガール・グループ「ザ・サファイアズ」のアボリジニの三姉妹と従姉妹のそれぞれの子供や元カレを絡めた背景がイマイチ説明不足だし、ロマンスも過程が中途半端。実話ベースだというから映画化に値するに十分な材料があり素材は良いのに仕上げが雑という印象。 歌そのものは確かにソウルフルで白人アイルランド系マネージャーの歌も半端なく聴き応えあって素晴らしい。 |
2014/1/17 | 【 ジャッジ! 】 |
「ジャッジ!」を観た。 |
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